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2023.11.09

長野_湯股温泉 晴嵐荘



東硫黄沢からの帰り。その後…

2日目は、正午近くまで湯俣沢の大氾濫で水量が引くのをテント場で待ってから行動したため、時間はおしおし。一大目的の「硫黄沢」に行くことはできず、増水用に使う「桟道」を通って湯俣温泉まで戻ることに。

で、湯俣温泉に着いたころには、当たりは薄暗くなっていました。登山服は上も下もびしょ濡れで、寒いのなんのって…(やっぱり10月の増水はキツイ。)

河原の地獄から玉子みたいな香りがした時に「ああ、無事に戻ってこれた…」って、安堵感に包まれました。写真はプルプル震えながら、温かい野湯に入って冷えた身体を温めている様子です。
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※東硫黄沢から帰還し入浴。湯俣地獄の湯は「硫化鉄」で手足が真っ黒になります。一帯は鉄イオン多いのだそう。


地獄谷では70℃~90℃の熱水がボコボコと湧いています。今年は6月と10月2回湯俣地獄を訪れましたが、圧倒的に10月の渇水期の方が浸かれる野湯が多かったです。
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全身真っ黒+ずぶ濡れになりながら電波が通じる場所まで移動、地獄谷から徒歩ですぐの山小屋「晴嵐荘」さんに連絡をしたところ、未だお部屋に空きがあるということで、宿泊させていただくことに♡ 「晴嵐荘」さんは私がず~っと泊まりたかったお宿の1つで、ラッキーとしか言いようがありません。
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※昭和2年創業の「晴嵐荘」さん。当初は「仙人閣」という名前で対岸にありました。


ちなみに「晴嵐荘」さん、登山道の対岸にあるので、宿へ着くには「ジップライン」を使って川を渡るか、渡渉するしかありません。
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「ジップライン」とは、ワイヤーロープにベルトとハーネスを装着してぶら下がるアウトドアアクティビティで、こんなブランコみたいな物に乗ります。見た目より実際は高度があって、『「ジップライン」に乗るのも怖いし、渡渉するにも水流が強い…』なんて躊躇しちゃいましたが、伊藤新道を渡渉してきて服は既にずぶ濡れという事で、行きは渡渉を選びました。
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※「晴嵐荘」さん前のジップライン。翌朝はこれに乗りました。


楽しみにしていたのが「噴湯丘カレー」!!!古代米を使ったライスが「噴湯丘」の形になっているんです。見栄えだけじゃなく、カレーも完全手作りでスパイスの味が効いていて、めちゃくちゃ美味しいのです。野営→生きるか死ぬかの渡渉の後だったからかな??山奥でこんな豪華な食べ物にありつけるなんて幸せすぎて涙が出そうでした。
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※「噴湯丘カレー」チキンもゴロっと入ってて贅沢!


で、お次の楽しみは今年リニューアルされたばかりのお風呂ですよ♪宿泊者は夜通し入れます。
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うひゃー!雰囲気ある( ;∀;)
レトロな豆タイルに3-4人は入れそうな円形の湯船。そこに、ミルクのような白濁の湯がかけ流されているではありませんか♡41.6℃の湯は適温で、肌あたりが優しいながらガツンと玉子臭を放つ中性の硫黄泉(総硫黄12.4mg)がまた気持ちいいの…昇天しそうでした。
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※泉質:単純硫黄泉、泉温:50.2℃、pH:6.4、成分総計:804.5mg/kg、湧出量:未測定


源泉はお宿のすぐ裏にあり、大きな窪みに湧きだした湯が溜まってます(掘削自噴)。湯船まで最短距離で引いてこられているのでとってもフレッシュなんです。自然に近い状態なので雨の多い時は湯温が下がるそうです。
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続いて女湯です。基本的には浴槽の淵の色が異なるぐらいで男女共に同じ造りでした。
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外から見たお風呂場の様子。屋根の上に湯抜きがあり、いかにも長野の古い共同浴場のような佇まいでした。山小屋にしてこの風情は泣かせます。。
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気分爽快な翌朝。昨日は雨風で吹っ飛びそうなテントの中で怯えながら寝ていたのに、今朝はふわふわの布団で静かに目が覚め、用意された朝ごはん…それだけで「贅沢だなぁ。」としみじみ思うわけですよ。
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※おひつに入ったご飯がまた美味しい。


帰り際、支配人さんにご挨拶すると、面白いものを見せてくださいました。「湯股温泉晴嵐荘」と記載された昭和34年当時の木造の長椅子です。これだけ水害の多い高瀬川上流で、この宿を長年守ってきた先代たちの凄さを感じさせられるなぁ。
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※「湯俣温泉」の漢字は本来「湯股温泉」なんだそうです。



今年は念願の「晴嵐荘」さん宿泊、最高でした♪

食事や飲み物(アルコール類も提供)などのこだわりが素晴らしく、あの極上湯にも入れる…今まで訪れた温泉付き山小屋の中で、屈指の居心地の良さで感動でした。

そして何より、突然にも関わらず、へとへとの私を泊めていただき感謝しかありませんm(__)m



「湯股温泉 晴嵐荘」
住所:長野県大町市大町九日町2450
Tel : 090-5535-3667
営業期間:7月下~10月中

★★★★
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Posted at 12:28 | 長野の温泉 | COM(0) | TB(0) |
2023.10.09

長野_東硫黄沢出合の湯(温泉までの道のり)


「ブラック温泉」「グリーン温泉」

「へ~、こんな綺麗な野湯があるんだぁ。」
ちょうど7年ぐらい前、インターネットで湯俣温泉付近を調べていた時、更に沢の上流に色鮮やかな温泉が湧いていることを知り、パソコンに目が釘付けになった自分を今でも覚えています。

「いつか自分もいってみたい…。でも、目的地は山深く、前泊も含めれば3泊4日はかかる。」
恋焦がれながらも、なかなか手が出せずそのまま長い年月が経っていましたが、やっと今年訪問できました。

普段、野湯の記事をブログで書く時、(温泉中心にしたいので)道中はガッツリ割愛するのですが、今回は道中、自然の神秘をたくさん見ることができたので、いつもよりしっかりと書いていこうと思います。


【噴湯丘出発】AM10:30
快晴の朝。天然記念物「噴湯丘」から出発です!と思うかもしれませんが、実は、前の日、七倉山荘で宿泊していたので、当日は高瀬渓谷から湯俣温泉まで3時間歩いてきたというのがホント。湯俣温泉までの道中は過去記事(湯俣温泉過去記事)でレポ済なので、ここからスタートしますね。
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※天然記念物「噴湯丘」。この時期は渇水期で水量が少なく渡渉しやすかったです。


さて旅のはじまり。私にとって未知の世界、「湯俣沢」の遡上開始です。この先からは渡渉を数十回繰り返しながら進みます。今年6月にも取材で湯俣沢に来たのですが、その時は雪解け水が激流となっていて、とてもじゃないけど川は渡れなかったです。でも今年は8月ぐらいから明らかに水量が減って、渡りやすくなっていました。
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【第1吊り橋】
「噴湯丘」から東硫黄沢までは、途中まで❝伊藤新道❞という道を進みます。伊藤新道は、かつて長野県大町市から北アルプス最奥に位置する黒部源流への最短ルートとして、また三俣山荘を建設するための歩荷道として開拓された道。ただ、歩み進めるのは簡単ではありません。雨が降れば湯俣沢は激流と化し、V字の渓谷は落石の危険が常に潜んでいます。その伊藤新道の修繕が今年、40年ぶりに行われたのは山好きには有名な話。この第1吊り橋もそうです。
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※近年復活した第1吊り橋。行きは水量が少なかったので高所恐怖症(;^_^A)のわたくしは渡渉しました。


【ガンダム岩】
吊り橋から100m上流進むと、伊藤新道の中でも危険な箇所と言われる「ガンダム岩(通称)」にぶつかります。大きな岩が水平にぶら下がっているので、水流のすぐ上にある岩場の壁をくぐり(へつり)ながら進みます。ちょっとドキドキしましたが、渇水期でもあるので身体は浸かりませんでした。ここは死者もかつて出たような事故多発ポイント。慎重に行きます。
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※ガンダム岩は山肌にへばりつくようにして固定されていますが、毎年山肌は削られ薄くなっているそう。


【第3吊り橋】
伊藤新道の中で、恐怖を感じたのがこの第3吊り橋。実は、めちゃめちゃ高いんです…。しかも、橋板は歩幅の半分ぐらいしかないアルミ製のもので、滑って足を踏み外さないか常にドキドキしました。
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※高所に張られた第3吊り橋。行きは怖いので渡渉、帰りは橋を渡りました。


この辺りから、段々と川の勢いも増し、左右に広がるV字の山肌には落石して間もないと思われる尖った岩がゴロゴロ。ヘルメットを装着し心を引き締めながら進みます。
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【第5吊り橋】PM13:45
V字の峡谷が開けて、テントがはれそうな平らな台地に到着。第5吊り橋付近です。ここは歩いてきた中で最も落石や増水の不安が少なく安全な場所。少しばかりホッとしました。
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【三俣山荘分岐】
すぐ近くに、三俣山荘への分岐があります。この急登を進めば伊藤新道のまま「三俣山荘」へ。湯俣沢をつめれば伊藤新道から外れ、東硫黄沢に到着です。
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※分岐。「三俣山荘」の他「双六小屋」、「雲ノ平山荘」など様々な山小屋へ抜けられます。


分岐でちょっと休憩をとり、段々足腰も疲れて来たなぁ~と感じていた時(既に歩き始めから8時間)、目の前に見た事もないような神秘的な「ブルーの滝」が!!これぞ、湯俣ブルー!思わず叫んでしまうほどの鮮やかさです。
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この湯俣ブルーを目の当たりにした直後から、強烈な硫化水素の香りが周辺に漂い、白くなった岩壁からは複数個所、温泉が自噴しナメ床を流れていきます。また緑の苔や白い析出物が山肌を覆って、カラフルな空間を造り出しています。「うわ~!!これは凄い。」何度、驚きの声をあげたでしょう?現世とは思えない…国内でも大変珍しい光景だと思います。
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ナメ床(流水が穏やかな一枚岩の上を流れている所)が広がり、窪みにはグレーの温泉が溜まっていました。
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※窪みには30℃ぐらいの、ぬるめの湯が。人1人は浸かれる湯船です。


【東硫黄沢出合いの湯】 PM14:40
崖を登ってみると、目の前に鮮やかなバスクリーン色の温泉が。渡渉5時間(湯俣までの歩き3時間)、合計8時間のアドベンチャー。無事に、「出合いの湯」に到着です(涙)。野湯で、ここまでグリーンの温泉はこれまで見たことがなかったので驚きでした。温泉好きなら誰もが憧れる「国見グリーン」にも少し近いかもしれません。
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※珍しい「緑湯」。岩手県の国見温泉(晴れの日)のように澄んだグリーン。


興奮のあまり、ヘルメットのまま駆け寄ってまずは記念写真を♪「ここに入ったら確実に湯の色が変わっちゃう…。濁る前にこの澄んだグリーンを目に焼き付けたい!!」そう思う気持ち、温泉好きさんなら少しは共感していただけるなぁと🤤
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次のページでは、実際に「出合いの湯」に入った感想や、周辺の野湯について書きますね\(^o^)/
つづく♪♪


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Posted at 18:00 | 長野の温泉 | COM(2) | TB(0) |
2023.05.02

長野_葛温泉 温宿かじか②



お食事は、朝夕共に高瀬川沿いにあるダイニングでいただきます。大きな窓からは、山の稜線を見渡せ、気分はまるで山小屋♪でも、お料理は創作で、一品一品作り立てのホヤホヤが運ばれてくるギャップが良いです。
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「刺身」はかじきまぐろと鯛。松本から仕入れられた新鮮なお魚たち。
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煮物は、とろとろの豚の角煮、それと、豆腐やカボチャ、こんにゃくを添えて。甘くて美味しいです。
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鴨の燻製は大根おろしとポン酢を添えた和風のアレンジで。その他さといも団子など。全体的に、地元の野菜や肉を贅沢に使った創作懐石と言った印象で、どれも、美味しくいただけました。
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地元の契約農家さんから取り寄せるお米。ガスで炊くのがほっこり美味しさの秘訣だそうです。
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食事処でお会いした方と少し会話を交わしましたが、殆どが濃厚なリピーターの方だったことにびっくり。「うちは、温泉がいいからって来てくださって、お料理もおいしいってリピートしてくださる方が多いんですよ。」と、女将さんが教えてくださいました。なるほど、納得
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翌朝は天気がいいので近くの河原をてくてく散歩。ここ高瀬渓谷は、河原の数か所から温泉が湧いているんです。しかも、約80~90℃のかなりの高温!さすがは“北アルプスの温泉”です。
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わたしも暫しの湯浴みを。源泉は激アツ、沢水は冷たく…温度調節は難しいですが、空気が美味しいのでOK!最高の湯浴みでした。
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※河原一帯から温泉が湧き出て、湯気をあげています。


硫黄のパンチが効いた極上湯、国立公園内ならではの雄大な自然の眺望、そして洗練された食事…。長野県は、いろいろと温泉宿を泊まりましたが、その中でも、両親や大切な人を連れていってあげたいと思わせてくれる上質の湯宿でした。



「葛温泉 温宿かじか」
住所:長野県大町市平高瀬入2106
TEL:0261-22-1311
Posted at 09:43 | 長野の温泉 | COM(0) | TB(0) |
2023.05.01

長野_葛温泉 温宿かじか①


なんか告知ばかりが続いてしまいましたが…3月の良かったお宿さんのご紹介を^^
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※葛温泉の近くにある「クニズカントリーキッチン」さん。デッキから北アルプスを眺められる山好きにはたまらない絶景カフェです。


目的地はこちら。2年前に日帰り入浴で行って以来、ずっと泊まりたかった「葛温泉 温宿かじか」さん。国立公園の原生林の中にポツンと佇む全6部屋の湯宿です。ここへ向かう途中、ばったり野生のカモシカや猿などと出会うほどの大自然にあり、しかも6部屋のみだから、滞在中は本当に静かで癒されます✨
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※途中の道脇で会ったカモシカ。山の神様かな?
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※中部山岳国立公園内の高瀬渓谷にある信州の秘湯


葛温泉には、高瀬館さんや仙人閣さんなど計3つの湯宿がありますが、それぞれが異なったお宿の雰囲気を持っていると思います。もともと文人の宿をイメージして造られたというだけあり、“洗練された”とか“大人の宿”という言葉が一番似合うのは「温宿かじか」さんではないでしょうか。
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※エントランス。すぐ脇は高瀬川です。
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※レンガ造りのミニギャラリー。観葉植物や山の画家・山川勇一郎氏の絵が展示されています。


お宿の雰囲気に惹かれたというのもあるんですが、どうしても泊まりたかった理由の1つは、何と言っても「温泉」なんです。長野県の中でも、個人的に本当に好きな湯の1つで、雪のように舞う湯の華、ほわっと心地良い硫黄臭、湯の鮮度と言い…“極上湯”と言っても過言ではない心地良さ。
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※こちらの宿では「橋本の湯(露天)」と「元湯1号(内湯)」2種類の源泉が楽しめます。


この湯の華の量、想像していただけるでしょうか?湯船に腰を掛けると、沈殿していた湯の華がパッと舞います。源泉がすぐ近くの川の脇にあるので、注ぎたての生ビールのようなフレッシュさです。少し熱めの湯がグッときます。
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※源泉名:橋本の湯、泉質:単純温泉、泉温:95.2℃、湧出量:165ℓ/分、焦げ硫黄臭、湯の華多め


お宿は川の脇にあるのですが、露天風呂は樹林側にあるため、目の前は手つかずの自然!小鳥のさえずりと湯の音のBGMを聞きながら、鮮度バツグンの湯に浸かるのは至福です。
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※雪、紅葉、新緑など、四季折々の景色を臨む露天風呂としても人気です。特に紅葉時は予約が取れないそう。


一昨年の今ごろ撮った写真は、新緑の緑に包まれて幻想的に雰囲気に包まれています。毎回、湯船から見せてくれる顔が違うので、飽きませんね(#^.^#)
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※日帰り入浴で初めていったのは、2020年6月。湯の良さに感動し(絶対いつか泊まるぞ!)と心に決めました。


ちなみに、「橋本の湯」は、慶長3年(1598年)凶作で、食に困った里人が自然薯を探しに分け入った時、発見されたと葛温泉の中でも最古の源泉と伝えられているのだそうです。露天風呂の傍に由来が掲げられていました。
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内湯「元湯1号」源泉のほうです。「橋本の湯」とは異なり、湯の華はあまり多くなく、やや温めの湯です。立ち込める湯気と高野槙造りの浴槽が、昔の湯治場のような雰囲気を醸成しています。これぞ、「信州の湯殿」と言った感じ。
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源泉名:元湯1号、単純温泉、93.2℃、湧出量:324ℓ/分


温泉に入ったらお部屋でゴロン。お部屋の窓からも原生林と北アルプスの景色。お風呂でもロビーでも四六時中、雄大な自然と共に過ごす…私がこの宿が素敵だなと思う理由の1つが、窓からの風景だったりします。
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※コロナ禍を経て、到着時からお部屋にお布団を敷いてくださっているようです。


②へ続く…


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Posted at 12:26 | 長野の温泉 | COM(0) | TB(0) |
2020.07.19

長野_葛温泉 高瀬館




梶山元湯に行く日の前泊「どこにしよう?」と、
スマホで色んな宿のネット情報を収集しながら考えた結果、

長野で未だ行ったことがなく、人から「よかったよ。」と聞いていた温泉郷が気になって・・・
梶山元湯まで車で40分もあるものの、そこに決めちゃいました^^
それは、「葛温泉」

お宿は3軒しかなく、いずれも深い山に囲まれた渓谷沿いに建ちます。
電波は辛うじてはいるぐらい。ほんとの秘湯です、秘湯!

雄大な自然に囲まれている分、川のせせらぎをBGMにお部屋で寛ぐことが出来たり、
夜にはそんじょそこらの田舎では見れない満点の星空を眺めることもできる反面、
冬には大雪が降って陸の孤島と化したり厳しい側面も持ちます。

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そんな葛温泉の最奥にあるお宿さんが「高瀬館」さん。今回わたしが高瀬館さんに泊まってみたかった理由は1つ、高瀬館さん自慢の大露天風呂に浸かって自然と一体になりたかったから^^とにかくコロナで自粛していた反動もあって、「星を眺めながら広い露天風呂でまったりしたい♪」とか、秘湯欲求が積もってました。
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【男性用露天風呂】
その大露天風呂がコチラ。20人は余裕で入れる広さの露天風呂に目の前の河原から引いてきた2種類の源泉をブレンドし豪快にかけ流してあります。まぁ、その豪快さったら半端じゃない。湯口は数えるだけでも5つあるし、湯船からは洪水のようにお湯が常時溢れてる・・・。もう、お湯のワンダーランド!
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※高瀬の湯(81.5℃)、アルカリ性単純温泉、pH:8.56 (湧出量計測なし)
※炭酸の湯(72.4℃)、単純温泉、pH:7.39 (湧出量計測なし)


湯船の中心には随時お湯が噴き出す「噴水」みたいなのがあり、豪快さを更に演出してくれます。2つの源泉は、共に温度が70℃~80℃近くあるので、ちょっと熱め。「お湯が熱けりゃ、ホースでじゃんじゃん加水していいから♪山の天然水だからね、僕も子供とお風呂に入る時加水しまくってるよ。」と、ご主人から予めアドバイスがあったので、お言葉に甘えて天然水を入れさせていただきました^^
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「ふぁー!森林浴、きもちいいー!」
当たり前なんですけど、こーんな新緑が綺麗なところで、広いお風呂に浸かれるなんて心が躍らないはずがないんです。もう、この日は幸せ過ぎて夕方から夜遅くまで浸かっていました。ほんで、夜はね、本当に星空が綺麗なんです。
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※わたしの手前のお湯の溢れ方にご注目!



【女性用内風呂】
内湯も露天風呂に負けないほどのオーバーフローです。無人の浴室に、絶えずお湯が湯船からからサラサラと波打って溢れ出す様子は、青森の「みちのく深沢温泉」を彷彿とさせました。とにかく、「すごーい!」って思わず喜びたくなる傑作湯船です。
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この溢れ方ですよ、これ♡ 葛温泉、湯量恐るべし。
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【女性用露天風呂】
ちなみに、この日は私以外お客さんがいらっしゃらなかったので、日帰り入浴終了後、特別に男性用の露天風呂を貸切で使わせていただきましたが、本来はこちらが女性用の露天風呂になります。開放感という点で、私はやっぱり男性用の露天風呂が好きかな^^
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湯口の横に佇んでおられたのは、神様の石像。高瀬渓谷の自然の厳しさに負けず、源泉を守られたきたお宿さんの想いが詰まったお湯の神様かもしれません。
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夜ごはんは、個室でいただきました。まずは、ボリューム満点さに驚き!昔東京の割烹で修行を積まれたご主人の本格派料理が並びます✨山奥の食材は、ふわふわの岩魚の塩焼き、それと、熱々の山菜の天ぷらなどなど♡窓を開けると涼しい風が入って、また食欲をそそります。
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ボリュームを更に加速させる「豚しゃぶ」さん。とにかくコスパはGOODです。
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で、感動したのは白いご飯が美味しかったこと!!そりゃ、これだけ空気が美味しくて水も綺麗なんだもんね。美味しいはずだ(^^♪渓谷の秘湯でいただくご飯は、この上なく旨し!
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夕食の後、また露天風呂に浸かりました。湯船に浸かりながら仲間が携帯電話で撮った夜空がこちら。「星」って肉眼に写った素晴らしい世界をつたえるのが難しいけど、これながら少し伝わるかも(^^)/
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星を眺めて、美味しい空気を吸って、生まれたての新鮮なお湯をいただいて・・・
旅館に泊まったら当たり前のことかもしれないけど、1つ1つがある一定のレベルを保つことは難しいもんです。高瀬館さんのそれらは“ホンモノ”。 ココロの保養に最適なお宿さんでした。

葛温泉には他にも、温宿かじかさん、仙人閣さんというお宿さんがあり、全てに共通しているのはそれぞれが「緑」がこの上なく美しい露天風呂をお持ちだということ。それでいて、個々の源泉や個性が異なるので日帰りでの湯巡りも楽しいです。


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「葛温泉 高瀬館」
住所:長野県大町市平高瀬入2118-13
TEL:0261-22-1446

Posted at 22:41 | 長野の温泉 | COM(0) | TB(0) |