2019.04.12
熊本_人吉温泉 翠嵐楼
同じ温泉地で2度、3度と泊まることって、よくありますが、その際、感じるのが「同じ温泉地でも泊まるお宿さんが違えば(その温泉地に対しての)印象が大きく変わる」ということです。
今回、約8年ぶりに再訪した人吉温泉もそうでした。
お世話になった「翠嵐楼」さんが私に与えてくれた人吉の印象は、お湯が素晴らしいことは言うまでもありませんが、「球磨川が物凄く美しく、気持ちを和ませてくれる人吉には無くてはならない存在」ということ。
それはきっと、「すぐ横が球磨川で、館内のどの窓から外を覗いても川を臨むことができる」という絶好のロケーションからきているのかもしれません。

お部屋やロビーは近年リノベーションされていて、清潔感があり、大きな窓から景色を楽しむことができます(^^♪特に素晴らしかったのがロビーデッキからの球磨川の景色!ゆっくりと流れる時間を愛でることができます。

この写真はお部屋から。ちょうど桜の花も咲いていて、河川敷で犬の散歩をする人たちやお弁当を頬張る家族の姿も見られます。まったり、ゆったり。川のせせらぎを聴きながら。

【第一号源泉 御影の湯】
私がなぜこちらのお宿さんにお世話になろうと思ったかというと・・・究極の理由は温泉(#^.^#)ほぼ一目惚れでした♥

※分析書の掲示なし。
3つの自家源泉のうち、半地下にある「御影の湯」は、明治43年湧出で“人吉で一番の歴史を誇る湯”と言われているんです。当時のまま受け継がれた御影石の湯舟と高い天井は、古さと重厚感に溢れ写真で見た時から忘れられませんでした。

お湯は、いわゆる「人吉温泉らしい」鉱物臭漂う特徴ではなく、殆ど香りのない無色透明の優しい湯。肌ざわりはすべすべとし、上質さが伝わります。何より、この小ぶりな湯舟に相当な湧出量でお湯が溢れているので、鮮度がいいのです。

この広い浴室(2階建てぐらいの天井の高さ)にポツンとある湯舟に浸かるのが、また贅沢な気分です♪

【第三号源泉 翠山展望露天】
正直、御影の湯がツボに入り過ぎて、他の温泉にゆっくりと浸かることが出来なかったのですが、3Fにあるこちらの露天風呂からも・・・・

※ナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉、47.3℃、pH8.5、143ℓ/分、成分総計:1078mg/kg
ほら、球磨川の絶景が


【第二号源泉 貸し切り露天 みどりの湯】
朝はこちらの露天風呂💛木漏れ日と小鳥の声を楽しむことだできます。わたしは「うぐいす」の声に耳を傾けながら浸かりました。

こちらだけ、唯一、モールっぽい色や香りを楽しめます。お湯は無論新鮮。「(午前中乗る予定だった)電車に乗り遅れてもいいや」って思うぐらい心地の良い時間でした。

※分析書の掲示なし
今回はB&Bで宿泊しましたが、朝食も美味しかったぁ。

「また1つ、人吉で好きなお湯処、見つけた♪」って気分です。
以前訪れた時は、新温泉や堤温泉など古めかしい共同浴場を中心に巡り、随分と魅了されました。
それ以来、「人吉で浴室の風情とお湯の質どちらも追及したいなら共同浴場」という思い込みがありましたが、
「御影の湯」と出会って、その印象が覆ったという感じです

そして、部屋の窓を開けた時、球磨川から吹く爽やかな風とせせらぎが心地よかったこと。
きっとこれからも忘れないんだと思います。
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「人吉温泉 翠嵐楼」
住所:熊本県人吉市温泉町2461-1
TEL:0966-23-2361
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2019.04.08
熊本_人吉温泉 たから湯
3記事にわたって、鹿児島の温泉を書いたのですが
今回の旅、スタートは熊本県のレトロな温泉町「人吉」からでした。
この地に10年越しで憧れていたあるお宿さんがあり、そこに立ち寄りたかったのです。
昔、温泉巡りを本格的に始める前に購入した「南九州格付けガイド」という一冊の本。その1ページいっぱいに、とんでもなく雰囲気のある浴室が掲載されていて衝撃を受けたのが出会いでした。
人吉温泉 たから湯さん
道路から中庭を覗くと、どう見ても民家。でも近寄っただけで、何か独特のオーラを感じ吸い込まれそうでした。

そして、本能のまま、吸い込まれるように玄関の小道を歩き、たどり着いたのは木造二階建ての建物。鶯の鳴き声だけが響く春の昼下がり。あたりは静寂が漂っていました。

「すみませーん。日帰り入浴をお願いしたいのですが。」
わくわくした気持ちを抑えながら声をかけてみると、中から紳士な中年の男性が出てこられました。
「はーい。どうぞ、こちらがお風呂です。」

驚いたのは、お風呂の場所。男性が案内してくれた場所は、まさに玄関の前でした。
「25年前まで地元の銭湯だったんですよ、ここ。だから面白いでしょ?お風呂が玄関前にあるんです。」

そして、待望の浴室の扉を開く!


「おおおお!」
目の前に現れたのは総木造、半地下、脱衣所一体型の超レトロな浴室。単にレトロが素晴らしいということではなくて、障子のように張り巡らされた「すりガラス」和の雰囲気を醸成していたり、それぞれがいい仕事をしているのです。

「落ち着け、わたし!カメラを落とすもんか!」
と、自分に言い聞かせてみました。自分好みの温泉が現れた時、カメラを落とすのが恒例でして(凝りないやつ💦笑)。(何としてでも、この素敵な浴室を撮って無事に帰りたい!)その一心でした。そんな自分の行動に「酷いヲタクさ」を感じてしましました。

そして、私がゾッコンになったもう1つのものは、この人吉ならではの優しい鉱物臭。7年ぶりのこのアロマに感激が走りました。どこの鉱物臭とも違う、金気混じりの上品な香り。それと、手先が滑りそうなヌルツル感。もう極上です。

※ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉、泉温:46℃、成分総計:1197mg/kg、湧出量161ℓ/分
大好きな、「湯の鶴温泉 Tojiya」や今はなき「内牧温泉 田町温泉」に近い「趣」を感じます。共通点は浴室が「芸術」そのものだってところかな。浴室の風情とお湯の良さで、ここまで興奮させてくれなんて、熊本はすごい。

いつか、絶対泊まってみる!
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「人吉温泉 たから湯」
住所:熊本県人吉市温泉町2482
TEL: 0966-23-4951
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2019.01.24
熊本_弓ヶ浜温泉 湯楽亭(源泉視察ver.)
お風呂あがり


あまりのお湯の良さに、湧き上がったばかりのホヤホヤの源泉を一目見てみたい!
と、ダメ元でご主人に頼んでみると、快くOKしてくださいました。
「新しい源泉は九州の横綱クラスやって言われたけん。はっはっはっ!」
西郷さんのような端正な顔立ちと優しい笑顔が特徴のご主人が、
そう言いながら私を掘削地へと連れていってくださいました。
長靴を履いてカメラをもって準備万端!
いや~、わくわくしますよね、この瞬間ヽ(≧∀≦)ノ
【①露天風呂と内湯で使用している赤湯の源泉】※平成30年掘削

※写真:赤湯 内風呂

※写真:赤湯 露天
「ブホッ!ジョワジョワジョワーーー」

レバーを引くないなや、ガスと泡が一気に噴射です!たちまち、物凄い炭酸臭が鼻をつきます。金気っぽい香りも漂ってきます。

源泉温度が50℃あるので湧出して間もなく、温泉に含まれる炭酸ガスは気化してしまうのだと思いますが、さすが湧きたて。両手ですくうと手のひらに蛙の卵みたいな炭酸の泡がついていました。

「すごい!すごい!すごい!!!」
止まらないガス臭と泡の凄まじさに、驚きの言葉しか出ず(;^_^Aもう、興奮を隠せません。

【②未利用 白湯の新源泉】※平成30年掘削
赤湯で大興奮している私に苦笑いなご主人が一言。
「・・・お、おんせん、お好きなんですね。
実はもう1つ使用していない源泉もあるんです。」
「え!ほほほほ、ほんとですか?」
その源泉とは、内湯にある白湯と同じ系統の無色透明の源泉らしいのです。

※写真:白湯
ただし、現在浴室で使用している白湯の源泉は既存の源泉(昭和52年掘削分)で、新しい源泉は未だ使用していないそう。

赤湯の新源泉からわずか数メートル先にあるレバーを引いた瞬間、少しモール色をした35℃の源泉が一気に噴出しました。ご主人はモール泉かと推測されていましたが、鉱物臭は特に感じず(金気味と金気臭が強い)、独特のつるつる感も余りなかったです。まぁ、いずれにしても新鮮で素晴らしいお湯であることは間違いなく(#^.^#)夏に子供用プールに溜めて浸かりたい感じ。

源泉を見せていただいて、わたしが一番驚いたこと。
それは、数十メートル先の湯舟で味わうお湯と、
掘削地のお湯の個性がほぼ同じぐらい色濃く味わえることでした。
敷地内湧出で配湯の距離は短いとは言え、この鮮度には感激でした。
掘削から配湯まで、何も語らずとも、
その背景にご主人の拘りやご苦労があったことが簡単に想像できました。
そして、温泉が紛れもなく生き物で、
日々その形を変えていくことを改めて目の当たりにしたような気がします。
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「弓ヶ浜温泉 大洞窟の宿 湯楽亭」
熊本県上天草市大矢野町上5190-2
TEL:0964-56-0536
2019.01.23
熊本_弓ヶ浜温泉 湯楽亭
「地震でお湯が出なくなったので、新しく温泉を掘りなおしたら、な、な、なんと、希少な炭酸泉のお湯が出た!」
・・・なんて、温泉好きや温泉関係者にとっては夢みたいなおはなし。「宝の発掘」を遂げたのは、熊本県は天草にある老舗旅館「湯楽亭」さん。
噂では知っていたけれど、自分の目で確かめたわけではないのでな半信半疑だった私。「規定値には満たないけど炭酸ガスを含む温泉」もしくは「炭酸水素塩泉」だろうなあと侮ってました。(ごめんなさい🙇)
でも、この度、自分の目と肌でその噂のお湯に触れる機会に恵まれ、ほんとうに、すごい源泉だって事がわかったのです。
いや、本当に素晴らしいの一言でした!!!!!

※湯楽亭さんのエントランス。ぐねぐね小道を車で走ったら目の前に現れる蔵のような家屋。
玄関には約40年前に掘られた源泉の記念碑が建っています。

チェックインの時間は未だだったけれど、早々と荷物を預かっていただき温泉へと駆け付ける私。日ごとの男女交替制なので、今日の浴室は今日楽しみたいっ!ってわけ(*´∀`人 ♪

【露天風呂】
✨析出物が奏でる造形美にうっとりの露天風呂✨
いや、もう芸術としか言いようがありません!厚い析出物に覆われ、原型がわからなくなった湯舟はまるで「バームクーヘン」のようです。

湯口の周りは何層ものうろこ状になっていて、見るだけでも気分が上がります。(お掃除は大変だと思うのですが)西の花山温泉、東の男鹿温泉を連想させてくれますね。

湯船の内側はね、シャリシャリしていて、少し強く擦ると砂のように崩れます。もう本当にスパラシイーーーー


露天風呂は内湯から流れこんだ温泉も混ざっていて、若干ぬるめ。40℃もないぐらいで長湯ができます。緑の木々も眺めることができるから、なおさら、ここに居たくなります。

【洞窟風呂】

露天風呂の奥へ進むと湯楽亭の看板「大洞窟風呂」です!これが、また面白い!!

天然の岩を彫って造られた洞窟の中は、絶景、極楽系の露天風呂とは異なり神秘的な雰囲気。中は湯気がこもって蒸し風呂みたいな状態になっています。サウナが苦手な私は長時間滞在できなかったですけどね。

【内風呂】
新源泉の魅力は最も感じ取れるのが、ココ内風呂です!後ほどご紹介しますが、宿の敷地内にある源泉の掘削地で感じた炭酸臭とほぼ同じぐらいの濃さを湯口でも感じることができます。咳きこんでしまうほど濃い炭酸臭と弾ける泡。これには感動でした。特記すべきは、新しい源泉が旧源泉の約2倍の濃度の炭酸ガスが含まれているってこと!

源泉名:弓ヶ浜温泉、泉質:含二酸化炭素ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉、泉温:50℃、特記:遊離二酸化炭素:1081mg/kg(旧源泉のの約2倍)、成分総計:13330mg/kg、強い塩味、炭酸臭、金気臭、薬品臭(アブラ臭っぽい)
「ボコ、ボコボコボコ・・・」鈍い音をたててパイプをつたって噴出する泡!繰り返しにはなりますが、パイプをつたってココまでくるのに殆ど劣化を感じないのが凄いなぁって。

※動画も見てね↓
【動画】炭酸ガスと共に湯口からお湯
析出物の模様も絶好調☆興奮が止まりません。

洞窟風呂のエンタメ要素!
うっとり眺めてしまう析出物の造形美!!
そして、思わず咳き込んでしまう炭酸ガス!!!
(炭酸泉)
「湯楽亭」たのしーーーーーー


ここまででも大満足だったのですが、なななな、なんと。
ご厚意で、昨年、新しく堀られた源泉を見せていただけることに!!
ご主人いはく、未利用の源泉もあるらしいのです。
早速、掘削地へ長靴はいてGOヾ(*´∀`*)ノ
つづく
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2018.04.28
熊本_黒川温泉 ふもと旅館②
夜のお食事は馬刺し、ステーキなど地元の食材を使ったボリューム満点のお品!

食事をいただきながら、女将とご主人と暫し歓談。黒川温泉と言えば、温泉街が一体となって黒川温泉ブランドをつくりその名を全国に知らしめたことで有名ですが、その動きを先導されてきたご夫婦に立ち上げ当時のお話をお聞きしました。

入湯手形の導入や露天風呂の植樹化、案内看板の統一・・・予算も限りがあるなか最初は協力してくれる方もおらず苦戦したそうです。(人を巻き込んで新しいことを始めるって本当に大変なんだなぁ)と、しみじみ実感。

そうそう!この日、こころ温まることがありました。夜に風邪気味で喉の調子が悪かった私に女将がジャバラと蜂蜜のホットティーをつくってくださったのです(⋈◍>◡<◍)。✧次の日は大事な講演!ティーで喉を潤して頑張るぞ。

朝は会場がある熊本市内へ移動しなくてはならなかったので、行水でしたがお宿の内風呂を楽しみました。朝いちばんの内湯は鮮度抜群のお湯で溢れていました。

あっという間の黒川温泉滞在・・・
ふもと旅館のご主人、女将さんには大変お世話になりました(^_-)-☆
お二人とも、温泉に関してすごく勉強されていて、熱い想いをもっておられるという点で、短い間でしたが、私自身、深くインスパイアされました。
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「黒川温泉 ふもと旅館」
熊本県阿蘇郡南小国町満願寺6697
TEL:0967-44-0918